この記事について
- この記事は、私が気になった疑問を調べてみる記事です。
みなさん、こんにちは。
金田一耕助シリーズの『犬神家の一族』はご存知ですか?
金田一...?
そう!
某漫画の「ジッチャンの名にかけて」で有名なジッチャンの方です。
金田一耕助シリーズの中でも、特に有名なのが『犬神家の一族』。
(知らない方は面白いのでぜひ、見て下さい。)
犬神家の一族といえば、シンクロみたいに水面から突き出た足と気味の悪い白マスクの男を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
気味の悪い白マスクの男は、『スケキヨ』こと犬神 佐清(いぬがみ すけきよ)といい、犬神家の長女(松子)の一人息子です。
1976年版だと「あおい輝彦」で、そのリメイクの2006年版だと「尾上菊之助」が演じています。
この白マスクは、太平洋戦争に出征していた自称スケキヨ(本当はスケキヨのフリをしているわけですが...)がビルマ従軍中に戦地で顔に大きなヤケドを負って復員してきたため、傷を隠すためにつけていました。
松子に「スケキヨ、頭巾を取っておやり!」と言われ、スケキヨがマスクを外すこのシーンはかなり衝撃的でした。
引用 「犬神家の一族」
素顔の迫力にみんなが思わず「わぁ〜」って驚いています。
そこで、私は思いました。
『なぜ、スケキヨはわざわざあんな気味の悪いマスクを選んだのだろうか?』と
世の中には、いろんなマスクがあるのですから、
もう少し違うマスクでも良かったのではないのかと。
電車に乗った時、あのマスクでは
絶対、変な目で見られるし、
絶対、隣に誰も座ってくれないし、
絶対、関わり合いたくない。
ということで、今回の疑問は、
です。
なぜあのデザインのマスクなの?
そもそも、なぜあのようなデザインなのでしょうか?
そこで、もう一度映画を見直してみました。
すると、答えは劇中にありました。
【スケキヨが黒い頭巾を取ったシーン】
松子:スケキヨはお国のために戦って戦場で怪我をしたのです。
松子:それで、ああいう仮面を作って被らせているのです。
松子:あたしたちの帰りが長引いたのも昔のスケキヨの顔にそっくりな仮面を東京で作らせていたからです。
要するに、
スケキヨが気味の悪いマスクをしている理由は....
と、ここで新たな疑問が出てきました。
本当にマスクは、『昔のスケキヨの顔にそっくり』なのでしょうか?
現に、スケキヨ初登場のシーンでは、
「久しぶり、スケキヨ君だね」
どころか、
全員が例外なく、「きゃぁ~!」ってみんな驚いています。
そこで、昔のスケキヨに似せて作ったマスクと素顔のスケキヨを比較してみました。
引用 「犬神家の一族」
ん...!?
昔のスケキヨは、ゴリゴリのヤンキーで、眉毛全剃りのスキンヘッドだったのでしょうか?
そうだとしたら、ここで話が終わりになります。
もしくは、マスクを作った職人が眉・唇を書き忘れたのでしょうか?
今回は敢えて「スケキヨのゴリゴリヤンキー説」には目をつぶり、検討を続けてみました。
スケキヨの再現
正直、あの何もないマスクでは、誰が誰だか分かりません。
もしかすると、スケキヨの仮面を作った職人が眉毛・カツラ・唇を作り忘れたという可能性もゼロではありません。
そこで、日本を代表する立派な髪の毛・眉・唇を持った人のパーツ借りて、最後の仕上げをしてみることにしました。
それでは、どうぞ。
引用 「犬神家の一族」
引用 「犬神家の一族」
石原さとみ さんから移植したプルプルの唇。
加藤諒 さんから移植した印象的な眉。
賀来賢人 さんから移植したオシャレな髪型。
若い頃のスケキヨさんは、女子プロレスラーのヒールみたいでした。
もしくは、ウォータボーイズの頃の石原さとみ...がだいぶ寝不足の時。
だいぶ、唇に持っていかれた印象です(笑)
AIによる画像診断にかけてみました。
せっかくなので...この写真が誰に似ているのか、AI(人工知能)を使った画像診断にかけてみました。
もちろん私の理論上、スケキヨを演じたあおい輝彦か石原さとみが出てくるはずですけどね...
ワクワクすること、十秒....
診断結果は...
もちろん...
ってことは、石原さとみはブラック・チャイナってこと?
あの当時、顔の再建手術は受けられたの?
物語では、復員してから遺産相続のため、早く帰る必要があり、再建手術を受けている時間はなかったかと思われます。
この物語の時代は、1947年。
終戦したのが1945年だったので、戦後間もない頃になります。
"World’s First Plastic Surgeries"という記事を読むと、世界最初の整形手術は1916年で、
世界初の鼻の再建手術はその翌年の1917年でした。
つまり、1947年時点では、顔面の再建技術はありました。
ーーじゃあ日本ではできたの?
では、日本の医療にその技術があったのか調べてみると
美容整形技術自体はあったようです。
日本初の整形女優といわれる、『松井 須磨子』は1900年代に鼻を高くする手術を受けています。
引用 Wikipedia 「松井 須磨子」
しかし、日本での顔面再建手術といった高度な技術を要する手術が受けられたかどうか分かりませんでした。(リサーチ不足ですみません)
仮に可能だとしても、当時の医療技術では、かなりリスクのある手術であったことは間違いなく、松子ママがスケキヨに手術を受けさせたかどうかはやや疑問です。
おしまい。