【体験記】なぜ、大学院に進むのか?そして、大学院生の日常。

なぜ、大学院に進むのか?そして、大学院生の日常。

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みなさん、こんにちは。

大学院生になった Gorori と申します。

この記事では、

  • 大学院に進学することとは?
  • 大学院生の日常
  • 大学院生にまつわるお金の話
  • これから大学院生に進学しようとする方へのメッセージ

の4点について紹介したいと思います。

大学院生の日常って、意外と分かりにくかったりします。

そこで、私の体験談をもとに、想像していた学生生活とのギャップや大学院生の日常をご紹介したいと思います。

どんな人におススメの記事?

  • 大学院に通いたいと思う社会人&大学生

大学院に進学することとは?

少し大学院の制度についてご紹介します。

大学院は、基本的に4年制大学(6年制大学)を卒業した人が、専門的な知識を学ぶためにさらに2年(修士課程)→3〜4年(博士課程)の計5年間、研究する教育機関のことです。

大学院を卒業することで、博士号が授与されます。

博士課程修了(博士号取得)までの流れ

では、大学院卒業(博士号取得)までの流れをご紹介します。

STEP.1
研究をする
大学院での研究生活は、ただ実験をすればいいというわけではなく、博士号を持つ人間に相応しい能力を育成するために、発表や調べ物をすることも研究の一環になります。
【クリックして内容を確認】
論文になるような結果を出さなければいけません。ここが大学院生の本分なので、頑張りどころです。しかし、これがなかなか難しく、1年かけた実験がポシャってしまうこともザラにあります。
研究室内だと実験の進捗状況を発表し、先生方から実験の進め方に関するアドバイスを貰ったり、理解できていないところを指摘してもらいます。
さらに、実験が進み、ある程度データが溜まってくると、学会での発表を行います。研究室内での質疑応答が学会での発表に役立ってきます。
自分の実験テーマと関連がある論文(基本的に英文)を読み、実験の進め方の参考にしたり、知識を深めていきます。また、自分が論文を書く際の英語の勉強にもなります。
自分の読んだ論文や自分の実験の進捗状況を発表することで、研究内容を発表する練習になります。
STEP.2
研究結果を論文にする
運良く自分の研究内容で、良い結果が出たなら、そのデータを元に論文を書きます。基本的に英語の論文になるので、普段から自分の研究に関係する論文を読んで、英語の文章を書く能力を勉強しておきます。
STEP.3
論文を投稿する
自分の書いた論文を先生方に見てもらい、GOサインが出たら論文を掲載している学術雑誌に投稿します。ここでようやくスタートラインに立った感じです。
STEP4
査読を受ける
出版会社が論文内容を(他の研究機関の)同じ分野の先生に確認してもらい、その確認を元に追加実験や修正の指示を受けます。
STEP.5
論文が受理(アクセプト)される
ここまで来ると、ゴールがようやく見えきます。
STEP.6
学位審査
学内での発表会します。
STEP.7
学位授与
博士号を授与され、ようやく卒業できます。

Gorori

要するに、『論文を出さないと卒業できない』というわけなんです(´;ω;`)ウッ…

つまり、博士号を持つということは...

私は、特定の分野において専門的な知識と研究遂行能力を有し、研究成果を論文によって世の中に公表することができる能力をもつ人間です』ということをアピールしていることになるのです。
ざっくりした言い方だと...
博士号を持つってことは、みんな聞いて!私は研究ができるの!そんでもって、その研究した内容を論文とかいう小難しい文章にして世界に発信できちゃうわけ!ということをアピールしています。

そして、このことが私の想像していた大学院生活と現実とのギャップにつながるのでした...

研究するだけでいいと思っていた大学院生活

正直、私は大学院生は研究することが本分でそれだけしていればいいと思っていました。
しかし、実際は博士課程は研究者を育成するところであり、テクニシャン(=実験補助)を養成する場ではなかったのです。
(そんなこと最初っから気づけよ!わたし...)

理想と現実のギャップ in 大学院生活

  • 調べものをする時間が異常に多い

実験をするにしても、先生が何でも教えてくれるわけではありません。
自分で関連論文や本を読んで、先生に提案していかなくてはいけません。

それとは別に、論文発表会用に興味のある論文を読まなくてはいけません。

現在、手を動かす時間と書類を読む時間が2:1ぐらいになっています。
(私は論文を読む速度が結構遅いです...)

入学当初、このギャップに慣れるまで時間がかかりました。

大学院生の日常

次に、私の一日がどのような生活なのかをご紹介したいと思います。

5:00
起床
先生の来られる時間が早いので、私もその時間に合わせて起きます。以前紹介した起きるためのコツを実践しているので、朝の4時には勝手に目が覚め始めるので(お年寄り笑)、そこまで苦労とは思いません。
参考 【実践】早起きの苦手な人が目覚まし無しで、毎朝5時に起きる3つの方法(コツ)Gororiの雑記ブログ
6:00
出発
身支度をして、家を出発します。行きの電車は満員電車なので割とボゥーとしています。学校に近づくにつれ、今日することを確認しています。
7:30
実験開始
前日、洗って乾燥させておいた実験器具を片付けた後、実験を開始します。
※TA業務(詳しくは後述)が入っている場合は、その時間は実験を入れないようにしています。
お昼休憩の時間は決まっていないので、お腹が空いたら買いに行きます。
18:00
今日行った実験内容・結果と明日やる実験操作を書きます。
(実験中も書いていきますが、無菌操作の実験の場合、後でまとめて書いています)

参考 【実践】大学生・大学院生に読んでほしい実験ノートをきちんと書くメリットとその重要性Gororiの雑記ブログ
19:00
実験終了
実験を終了し、帰宅の準備をします。
特に何時までとは決まってないので、その日の実験内容によって1時間〜2時間遅くなるとき(たまに)もあります。
20:30
帰宅
先生から活字を読んだほうが脳が活性化されるよと言われたので、帰りの電車の中は、音楽を聞きながら本を読むよう心がけています。
20:30〜23:00
夕食・お風呂・サイト確認
夕食、お風呂の後にHPの更新作業や私用を済ませます。寝る直前に、明日すべきことをメモに書き出しておきます。
23:00
就寝
寝付きが悪いので、YouTubeを見てしまい、よく夜ふかしをしてしまいます。

大学院生の中でも結構規則的な生活をしていると思っています。中には、大学に泊まり込んで実験する方もいらっしゃるようなので、その点は私の研究室は超絶ホワイトな研究室だと思っています。

大学院生活の生活ってしんどいの?
体力的には問題ありません。
また、自分が望んで入学したので、嫌だと感じることは少ないですが、実験がうまく行かないとかなりキツイです。
ですが、自分でほぼ全てをコントロールするので、うまくいったときの喜びは最高です

大学院進学にまつわるお金の話

生活費はもちろん、大学院に通うには、学費が必要になってきます。
特に私のような社会人を経て、仕事を辞めたことで収入がゼロになる場合は死活問題です。

学費について

私の場合、国公立の大学院ですので、学費は年間で約50万ぐらいです。

私立大学の学費に比べると安くはなりますが、それでもかなりの出費になります。

バイト、家族の協力がなければ大学院生活ができません

バイトについて

大学院生のバイトといえば、TA(=Teaching assistant)という制度があります。

これは、大学側から貰えるバイトのことで、授業の手伝いやテスト監督といった雑用をすることでお金が貰えます

時給やTAの限度コマ数については大学によって変わり、TA代と奨学金(返済義務ナシ)で学費をほぼまかなえた学生もいます。

学外でのバイトは、研究室の教授との話し合いが必要になりますが、私の場合、薬剤師免許を使って薬局でバイトをしており、このバイトのおかげで何とか生活できています。

これから大学院に進学しようとする方へ

いかがだったでしょうか?

大学院は学校教育とは大きく違い、自発的に行わなければ何も始まりません

そのため、失敗の数も多くなりますが、学びも多くあります。

とはいえ、社会人から大学院に行った私としては、金銭面でかなり苦労していますし、明確な理由なしで大学院入学はあまりおすすめできません

現在、博士課程入学者の数は減少しており、その原因が卒業後のポスト(=就職先)の少なさにあります。

しかし、いつの時代も何か専門性を持つ人は、重宝されると私は考えています。

私の場合だと、薬剤師の数が年々増えていく中、同じ薬剤師の中でも専門性を発揮することが重要だと思っています。

あなたがもし大学院に進学しようとと思っているなら、まずは以下の3つのことを必ず決めましょう!

大学院に進む際に探して欲しい3つのこと

  • 自分が突き詰めたい研究分野を決める
  • その研究分野にしっかりと取り組める研究室を見つける
  • 良き指導者(メンター)を探す
    →こればっかりは運ですが、事前に研究室見学を行い、先生の人柄をなんとなく確認しておくのがオススメです。

中国のことわざで『三年勤め学ばんよりは、三年師を選ぶべし』という言葉があります。
これは、三年かけて独学で勉強するより、 三年かけて師匠を探したほうが良いという意味です。(私の指導教員から教えてもらった言葉です)

研究分野に関してはもちろんのことですが、良きメンターを探すことはとても重要だと思います。

例え、立派な研究業績があっても、教育できない人物の下では何も学べません

以上で、この記事は終わりです。

大学院進学を考えている方の参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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